This is “Jean-Pierre Jeunet's world”.
まさに、この作品は、彼の世界そのものです。
苦しいまでに強烈な個性を持つ、ジャン=ピエール・ジュネ監督。
『アメリ』で強制的にファンにさせられ、『ロング・エンゲージメント』の落ち着いた、大人な雰囲気に魅了され、『ミック・マック』の強烈な個性によってノックアウト寸前になっていた僕を、見事病院送りにしてくれたのがこの作品です。
『ロスト・チルドレン』。
一言で言えば、
“濃厚な映画”
です。
まさに、濃厚。
強烈にディープな世界。
『ミック・マック』?
いえいえ、そんなものではありません。この作品は、よりハードで、コアで、そしてディープです。
〈ディープ・ディープ・ディープ〉。
ああ、この方がより適切な表現かもしれませんね。
本当ですよ。冗談じゃなくって。だって、あまりのディープさに、途中で一度停止させて休憩しちゃったくらいですから。
それくらい、とっても、とっても、濃厚な映画なのです。
疲れている時や、明るくなりたい時、爽やかな気分になりたい時には、決して観ないでください。
独特の世界観に飲み込まれて、気持ちが悪くなってしまう恐れがありますから。本当の話。
だけど、時々ありますよね、「ジャン・ピエール=ジュネ監督の強烈で濃厚な世界観に溺れてみたいなぁ」って感じること。
ありませんか?
ありますよね。
そんな時には、是非、挑戦してみてください。
ディープで濃厚でノックアウトを超えて病院送りにさせてしまう映画、『ロスト・チルドレン』を。
きっとあなたもノックアウトされちゃうと思いますよ。マジな話。
あるいはノックアウトを超えて?