三隅炎雄

素っ飛び小僧の三隅炎雄のレビュー・感想・評価

素っ飛び小僧(1960年製作の映画)
3.9
和田浩治主演・西河克己監督コンビの『小僧』シリーズ1作目。当時16歳の和田少年が大人顔負けのガンプレイでギャング団と闘う無国籍アクション。和田の初々しい演技にポンポン小気味良く展開する西河演出と、ダレ場なく良く出来ていて面白い。脇も小沢昭一・葉山良二・清水まゆみ・岡田真澄・白木マリ他適材適所しっかり固めてあるし、決してガキ向けの安い作りではない。荒唐無稽な内容だが、主人公の設定が西部劇のガンマンに憧れて銃の名手になった原爆孤児の早撃ちジミイおまけにドラム狂ときて、原爆・西部劇・ジャズのひねくれアメリカ・スリーカードという批評精神はちゃんとある。
人材不足の暴力団相手に不良少年のスカウト業をしている小沢昭一が愉快。和田は守屋浩とこの映画ですでにウリのドラム演奏で共演している。
三隅炎雄

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