ブタブタ

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君にのブタブタのレビュー・感想・評価

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シンエヴァを見たからこっちも決着が付いた。
TVシリーズと旧劇場版のラストは『エヴァンゲリオン』という作品はもう終わりません、という作者側からの打ち切り宣言みたいな感じでそのままずーっと宙ぶらりんにされてしまったみたいだった。
当時は職場から近かった渋谷近辺によく行ってたので映画館といえば今は無き「東急文化会館」だった。
国内最大規模の劇場、千人収容の渋谷パンテオンがあって「東京ファンタスティック映画祭」を見に行った思い出。
そして劇場版のエヴァンゲリオンと言えば(何故か)東急文化会館へ見に行くのがファンの間ではお約束みたいになってて初日には濃い~面々が集まってた。
『Air/まごころを、君に』程見るのが楽しみで予想や妄想で頭の中がパンパンになっててハードルが上がり切ってた映画はないと思う。
エヴァは単にアニメを超えて当時のオタク界隈のみならずサブカルチャーの中心でもあり、完結編公開に向けて雑誌スタジオボイスで特集を組まれたり(StudioVOICE97年3月号「特集:エヴァンゲリオン終わりと始まり」未だ持ってます)其れを見つつあーでもないこーでもないと好き勝手な予想や妄想で一日中楽しめた。
そして当日朝から東急文化会館の階段に並んで初日最初の公開を待った。
しかし…
映画見てて途中で「あーこのまま盛り上がらず最後までこんな感じ」
「期待してたのと違う」
と分かっちゃう瞬間がある時があって、本作ではレイが巨大化した辺りから「あーTVと同じかー」ってガッカリして集中が切れた。
終わった瞬間のあのお葬式みたいな劇場が忘れられない。
皆楽しみにしてたのに「はい終わり終わりー」
みたいな終わった瞬間「なかったこと」になって余韻に浸る事もなくみんな無言でサーッと帰るみたいな。
TVシリーズ最終二話が小劇場の芝居だとしたらこの劇場版はCGバリバリのハリウッド映画。
しかし中身は全く同じ。
これ以後あれ程盛り上がってたオタク界隈のエヴァンゲリオンがサーッと引いて行った。
まさか約25年後に眞完結編がみれる等とは夢にも思わず。
因みに『シト新生』『Air/まごころを、君に』を纏めた『REVIVAL OF EVANGELION』公開の時、東急文化会館には「当劇場では『REVIVAL OF EVANGELION』の公開はしておりません」の張り紙がわざわざ貼ってあった。
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