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マルホランド・ドライブのsiのレビュー・感想・評価

マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)
3.9
難解な映画として知られる本作だが、そんなことを知らずに見てワクワクしてしまった。

デヴィッドリンチはまた病んだ絵作りをしているなぁと思ってぼんやり冒頭を眺めていたのだが、どうやらそれは当たっていたようだ。今作の描く不条理さは映画の随所でメタファーとして表された「夢」がキーになっているのだろう。夢とは現実にもまして不条理なものである。
でも夢という部分が注目されがちではあるが、夢という外殻の中には現実として描きにくいシーンも散見される。
映画作りの上で突如現れる謎の偉そうなおじさんたち、マンスプおじさんの上にいる更なるマンスプおじいさんの存在、スポンサーに押されまくった大して良くもない女優を選ばないといけない監督の辛さ、オーディションと称してやたら女優の体を触ったりキスしようとしたりする往年俳優とその周りのスタッフ、主演女優が各所で関係を持ち売女のように身売りをしているさま、などなど…
皮肉が盛りだくさん

古のオタクだからこういう考察班心を擽る映画は大好き
直接的な部分とかなり目を凝らしていないとわからないヒントが散りばめられている
時間と心に余裕のある学生時代に延々とこういった映画の考察をしていたいね
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