どんなに素晴らしい原稿を用意しても、伝わらなければ名演説にはなり得ない。
正直熱意とか気持ちさえこもっていればどんなスピーチでも引き込まれ、人々を熱狂させることができると思ってた。
でも、そもそもそれは聞き取りやすい速度や文節、間があってこそ成り立つのかもしれないとこの作品を観て感じた。
ライオネルの治療は破天荒だと思ったけど、根本的な原因がジョージ6世の精神面に起因していることを見抜き、ぶつかりながらもサポートを続けた献身が最後のスピーチに繋がったのかなと思った。
何より、出会ったときから最後まで、ライオネルが王族と平民ではなく、人と人としてジョージ6世と向き合ったことが一番の治療だったんだと感じた。