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数に溺れてのchaooonのレビュー・感想・評価

数に溺れて(1988年製作の映画)
4.3
初めてのピーター・グリーナウェイ監督作品🔰
『ピーター・グリーナウェイ レトロスペクティヴ』特別上映にて鑑賞🎬
アリ・アスターやヨルゴス・ランティモスが影響を受けた監督らしいです🤤

同じシシーという名前を持つ3世代の女性たちによる夫への殺人模様を描く美しい水辺のサスペンス🤫

これはドストライク好みだった〜〜🤤
冒頭のドレスアップしてる女の子が1〜100まで星の名前を数えながら縄跳びしてるシーンでこの映画好き〜😍⭐️ってなったけど、映画見終わる頃にはこの監督好き〜😍ってなりました✨

ゾッとするような恐ろしいサスペンスなのだけど、もはやブラックコメディとも言える怒涛の展開🖤
あらすじ等前情報を入れずに観たので、2つ目の殺人の予兆のあたりでこの後の展開が予測できて面白過ぎて震えた🤣
2度あることは3度ある🖤
強かな女たちが贈る華麗なる殺人ショー🖤

そしてそれを彩る映像の美しさも圧巻✨
海辺の町を舞台にしているけど、風景やら家やらがまず美しいし構図や色味の捉え方が完璧🏖✨
時折出現する混沌とするほど画面を埋め尽くすような美の集合も凄い✨
虫がモゾモゾする描写が結構登場するけど、虫が苦手な私でも嫌悪感を全く感じないほど、美しく映し出しているアート性に脱帽✨

3人の女たちの話ではあるが、タイトルの通り今作は数の話でもある。
数と死に執着する少年スマートが物語の核的存在👓
無惨な死を見つけてはナンバリングとカラーリングをし、花火でお祝いをするという不謹慎ボーイ🧨
映画では虫や動物、そして人の死を数えていき、その数字が1、2、3…と画面にも現れる。
想いを寄せる縄跳びの少女が星を100まで数えるのに合わせて、少年のカウントも100を迎え所でこの映画の幕を閉じる。
これがまた綺麗過ぎる終わり方で、やられた…となる。
美しく完璧で、とてつもなく残酷で、皮肉的。
概ねコメディみたいな展開の末のこの結末が想像以上に残酷で、ショックを隠せないのだが、最後まで凄かった…🥺
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