Scriabin

数に溺れてのScriabinのレビュー・感想・評価

数に溺れて(1988年製作の映画)
4.2
ウェス?って思いながら見てた。シンメトリーな構図というより、今作ではむしろ前傾と遠景をはっきり分けて映すところとか、明確なナレーションとかかな。簡単に人が死んでいくところに至ってやっとグリーナウェイだと思った。けっこう楽しげ。

夫が死んだ後に毎回流れるモーツァルトは家族の肖像でも使われていた。それだけで既に好き。

これまで見たグリーナウェイ作品には全部conspiracy が登場する。だからサスペンスに分類されかねないんだけど、監督のやりたいことはそうじゃないんだと思う。

The Draughtsman’s Contract の時も思ったけどフォントに並々ならぬこだわりを持っているように見える。特に今作とZOOのフォントの色は、クエイのstreet of crocodilesに使われてた独特なブルーグレーと似ている。
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