みやび

17歳のカルテのみやびのレビュー・感想・評価

17歳のカルテ(1999年製作の映画)
4.2
♡繊細で共感できてめちゃくちゃいいんですが、アンジーの素敵さに全部持っていかれちゃう…♡

Netflixで特集されていたので、前々から気になっていた『17歳のカルテ』を観ました。『カッコーの巣の上で』がとても気に入っているんですが、60、70年代の精神病院界隈ってそんなたくさん映画になるほどヤバかったんですかね、ロボトミーが話題になっていたんから当然か。

で、この『17歳のカルテ』は異常と正常の境目ってなんなんだろう?を考えようみたいな映画です。あとは『レディーバード』にも共通するような、若者の、なんだかすごく苦しいんだけど言葉が見つからずもどかしい、みたいな精神を描いています。『17歳のカルテ』では、別に異常ではないスザンナが、親の大げさな態度のせいで精神病認定されちゃうんですが、その一方でどう考えても精神病んでるデイジーちゃんは父親のおかげで退院できちゃったりします。それで「こんなの理不尽だよ!」って怒り心頭の、病院の問題児リサがいるんですが、アンジー演じるこの人が(というかアンジーが)セクシーでお美しすぎて、なんかもう全てがどうでもよくなってきます。リサが舌の裏に薬隠して後でそれをスザンナに見せるシーンとか色気のかたまりで、このときのアンジーは22歳なんですけど私とほとんど年が変わらないのになんなのって感じです。
まあそれでもリサ以外に心に残ってるシーンというか出来事もあって、スザンナの回想で昔あった嫌なこととかがフラッシュバックするんですが、「作家になりたい」って言ったスザンナに「もっと現実的に」という先生、「女性には自由がないんじゃ」というスザンナに「今はそんなことない」って言う先生、良い大学に娘が入ったことを自慢してくる奴、なにかと無神経というか、精神世界が違いそうなボーイフレンドとかに私も一緒にイライラしました。心を閉ざすのもわかる。私はたまたま言葉で表現できて、ツイッターやブログに文章で書くことができて、でもそうじゃなかったら?私も異常扱いされるのかなあ。時代によっても異常正常の基準は変わるし、そんな風に分けることに意味があるのでしょうか。もちろん、認定されることで少なくとも安心できる人もいるわけで、難しい問題です……

……っていうか、パートナーがいない時に何人と寝ようが自由だよ!!不倫はダメだけど。
みやび

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