YAZ

すべてが狂ってるのYAZのレビュー・感想・評価

すべてが狂ってる(1960年製作の映画)
3.6
鈴木清順の青春映画観る

川地民夫主演
戦争映画でもないのにオープ
ニングタイトルに何故だか戦場
シーン被り劇場から出る次郎。
戦争中は子供だった新世代と大人
だった旧世代の対立の話

次郎と敏美とその仲間達の不良
グループが皆でワルさするのでも
なくほぼ次郎と敏美ばかり
カップルで車盗んで逃げ回るとか
ゴダールを意識してるのでしょうか

何だか面白くなさそうな次郎ですが
漠然とした怒りでなくターゲットは
はっきりしてる

戦争未亡人の悲哀
子供抱えて女一人で男に頼る選択
母親想いの次郎にはそんな選択した母親
に女の影が見えるのも嫌な気分だし
間接的とは言え見ず知らずの男の世話で
成長した自分も許せない
怒る若者というより戦争が生んだ一つの
悲劇のような感じです

次郎一家の面倒見て来た妻子ある男が
芦田伸介で母が奈良岡朋子の常識人にし
か見えない二人にあの時代は仕方なか
ったんだよって言われてもハイそうです
かとは言えない次郎

誰一人幸せにはなれない。
グループ行きつけのスナックママが
「次郎ちゃんは良い子なんだよ」と。
良い子故の悲劇のようです

新人吉永小百合が顔見せてた
YAZ

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