今更ながらのジャームッシュ。「パターソン」からの流れで、初期作品でまだ観てなかったこれを。
3人の男が、それぞれ別々に逮捕され刑務所で同室になり脱獄する話。と言っても、当然サスペンスやアクションの要素は全くなし。緊張感すらない。どうやって脱獄したかなんてキモの部分も軽く流す、、さすがジャームッシュ!この感じか、、。
モノクロの映像とオフビート感、そして音楽と、カウリスマキの初期作品を一瞬思わせるも、でもやはり、北欧とアメリカの空気感は違う。
トム・ウェイツとジョン・ルーリー。初期のジャームッシュは彼らでした。アクの強い面構え。クールなのに間抜けなとこあって憎めない。もう一人が「ライフ・イズ・ビューティフル」のロベルト・ベニーニ。この人が独特なスパイスとなって深みのある味わいになってる。大笑い、ではなく、ニタッーですが。
モノクロの映像が美しい。特に冒頭の街並みが横移動でとらえられるとこと、三人が森を彷徨うところ。クリアーで深みがあります。撮影はヴェンダース組のロビー・ミュラー、納得です。
ジャームッシュ作品でイチオシする方が多いのも分かります。彼の要素が、分かりやすい形で凝縮されてる感じがしました。