おはる

機動警察パトレイバー2 the Movieのおはるのレビュー・感想・評価

4.2
「気づいた時にはいつも遅すぎるのさ。だが、その罪は罰せられるべきだ。違うか?」

偽りの平和を享受する日本人に向けて放たれた一発のミサイル。そこから徐々にエスカレートしていく状況に特車二課の面々はどう立ち向かうのか!?みたいな話。

ザ・押井守イズムに満ち満ちた本作。戦争とは?平和とは?戦後日本の在り方は果たして正しかったのか?などの問いとそれらに対する押井守の思想を作品を通じて、というかもはや登場人物のセリフで直接語りかけてくるため、言ってしまえばとても説教くさい上に小難しいのだけれども、そこが癖になるというか何というか。
ただ昨今の世界情勢を鑑みれば、平和とは単に戦争でないという空疎なものであり、また戦場から遠く離れたこの国も戦線の後方でしかないのだということを実感として理解することができるのではないだろうか。

今回は久々にBSで鑑賞したが、これまで何度も観ているにも関わらず、観る度に何だかハッとさせられて、改めてとても好きな作品であることを実感した。
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