前作に続いて、シリアス一辺倒なアニメ映画。
通してかなり鬱屈した世界観であり、従来シリーズや後のシリーズで見られるコミカルな要素は皆無。
元々パトレイバーシリーズは、根の明るさこそあれど、バビロンプロジェクトなる名前からして危うげな計画を筆頭に、OSの暴走やら一治安維持組織が持つには過剰な武装、その装備の不適切な採用プロセス、公務員にはあるまじき暴力的過ぎる警官の存在など、不穏な要素をたくさん抱えていたわけだが、そういった不穏な要素の集大成的な映画になっている。
なお、かなり明るい作風である実写映画版the next generation は世界観的にこの作品の続編であると思われる。（明言はされていないが）
ロボットアニメではあるが、ロボットがドンパチやって解決する話ではない。
結末は納得感とともに、なんとも言えない喪失感をもたらすこと請け合いである。
余談だが、「状況開始」という自衛隊用語の誤用を広めた映画である。
