ピンクマン

時をかける少女のピンクマンのレビュー・感想・評価

時をかける少女(2006年製作の映画)
3.8
この作品の「タイムリープ」は、それを行う者がある過去の一時点の自分と入れ替わるというもので、タイムマシンで移動した場合と違って自らを他者として見かけることがない。そして意識はタイムリープ前と継続性がある。それまで居た世界は意識以外はリセットされ、新しい世界が進行する。
うーん、なんか甘い設定だなーと難癖をつけて鑑賞していたが、鑑賞後、そんなSF設定なんてまさにどうでもいいことだと思った。これはいいかげんで青臭い、まさに青春映画である。悠久の時を刻む世界の中でちっぽけな個人が行う人生の選択、個人の意思や想い。そのかけがえのなさ、大いなる可能性を本作は描いている。月並みで恥ずかしい表現だが、一度きりの人生における青春の一瞬の輝きの眩しさが身に染みて感じられた。この映画はそれを感じる出来れば、評価される映画だと思う。

アニメ映画の名作。
ピンクマン

ピンクマン