これ何処で見たんだっけ？新宿か池袋のはず。
アレクサンダー大王の話をビジュアルを大幅にアレンジしたアニメ。
アレクサンダー率いるマケドニアがダリウス3世の収めるアケメネス朝ペルシアに挑む、と言う話。
とにかくピーターチャンのキャラクターデザインのバタ臭さと色気が凄い。
クセが強くて好みの差はあるだろうが、みんな同じ絵柄の作品が多い中、こういう独自性のある作品造りはとても好感が持てた。
しかもオッサンのビキニアーマーですよ。全員甲冑は着ててもモッコシモッコシ。
正直言って作画レベルは高くない。当時でも劇場用作品としては動かないし描き込みも少ない。
でも簡素化したグラフィック的な美しさは特筆もの。雲の表現とか本当に唸る。
絵柄が個性的でも作画がイマイチでも、面白けりゃ問題なし。なのだが、ストーリーがズバ抜けて面白いかというとそーでも無いんだな、これが。
紀元前とは思えぬ超兵器に超能力合戦。ケレン味たっぷりなのだがアクションばっかりでダレ場が少ない。ドラマの弱さは、りんたろう作品の短所だよなぁ。
だからこそ、アレクサンダーと、ギリシャの哲学者・樽のディオゲネスとの遣り取りが一番ドラマティックで燃えた。あそこが一番の山場だったんじゃないかしら。
あと、気になったのはアレクサンダーの部下で後のエジプト王プトレマイオスを池田秀一が演じていたこと。シャアの格好良さとは真逆の甲高い声の情けないキャラが意外で氏の演技力の深さを垣間みたわ。
