イギリスの田舎町。
炭鉱が閉鎖され父と兄はストに参加。
母は早くに亡くなり、祖母は認知症。
鬱屈した日々を過ごす中、ひょんなことから出会ったバレエに夢中になっていくビリー。
家族に反対されながら、それでもひたむきにバレエに取り組んでいく。
最初は身勝手に見えた家族も、それぞれの背景が見えてくるとお互いの事を不器用に想いやっている事がだんだん伝わってくる。
父に対しダンスで自分の情熱を表現するシーンは、まさに電気が走った様にビリーの迸る熱情が伝わって来るし、
父と兄がビリーの夢を応援し送り出すシーンはとても涙なしでは見れない。
家族愛や友情、夢と苦しい現実、性差問題など、多くのテーマを含みながらもビリーの成長と上手く絡ませて魅せてくれるストーリーで、
また数年後にもう一度観たいと思わせる作品だった。