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アイアンマンのtyapiokaのレビュー・感想・評価

アイアンマン(2008年製作の映画)
4.2
エンタメ映画として抜群。ヒーロー誕生の物語はシリアスすぎて退屈だったり、まだ弱くて派手さが足りなかったり、説明的になりすぎていたりということが多い中、アイアンマンはきちんと面白い。ユーモアを交えた会話で退屈させず、それでいながら誕生のきっかけはシリアスかつ少ししんみりくるエピソードを入れ、最初の武骨なスーツからかなり強いが試行錯誤がきちんとあるという絶妙なバランス。音楽のセンスやブラッシュアップされていくスーツ、ロボットとの信頼関係描写は純粋に昂る。プレゼント、凍結、ぶきっちょアームなどの伏線もわかりにくすぎず、観ていて気持ちがよい。主人公の天才軽口プレイボーイ心配性なところや、ヒロインの賢くも女らしいところや、友達の軍人の少しバカっぽいところや、悪役のどこか愛嬌がありつつもしっかり悪なところや、きっかけを与えてくれた教授の献身なところなど、どのキャラクターも魅力的なのが凄い。ラストのセリフからのエンディングも完璧。ヒーローの匿名性を否定した映画。主題歌の選曲も憎い。エンドゲームを観た後だと、ワンシーンワンシーンの意味合いが少しずつ変わり、より、楽しめる。吹き替えだと、トニーの一人称がコロコロ変わるのも楽しい。何気にBGMもよい。
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