こなつ

ウォーク・トゥ・リメンバーのこなつのレビュー・感想・評価

4.0
アメリカのベストセラー作家「きみに読む物語」のニコラス・スパークスの小説の映画化。彼の18冊の長編小説のうち11作品が映画化されている。

ニコラス・スパークスの描く世界は優しい。人の繊細な心のひだを丁寧に描く。強い信仰と深い愛を感じる。

片田舎に住む高校生ランドン(シェーン・ウェスト)は、離婚した母と2人暮らし。両親に反発して騒ぎばかり起こしていた。一方同じ学校に通うジェイミー(マンディ・ムーア)は優等生だけど、周りから浮いてしまうくらい地味。牧師で厳格な父と暮らし、演劇部に所属し、慈善活動にも精を出している。そんな正反対の2人がやがて惹かれ合い、ジェイミーの存在がランドンの人生を大きく変えていく。

純愛100パーセントのラブストーリーだが、押し付けがましくないストーリー構成であり、ごくごく普通の自然な若いカップルの姿が微笑ましい。

「A WALK TO REMEMBER」のWALKは、聖書の中で歩み=生き様を意味し、その歩みを覚えてる=決して忘れない、、そういう意味であることを知って益々そのタイトルにも惹かれた。

ニコラス・スパークスの「きみに読む物語」は、妻の祖父母からインスピレーションを得たと言われているが、この「ウォーク・トゥ・リメンバー」は、2000年に病気で亡くなった彼の実の妹ダニエルからインスピレーションを得たと言われている。

劇中のジェイミーは、本当に無垢で素朴で愛らしい。彼の妹ダニエルもきっとジェイミーのような女の子だったのだろうと想像してしまう。

ジェイミー役のマンディ・ムーアは、シンガーソングライターだけあって、劇中で披露する歌声は圧巻。

とても素敵な作品だった。
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