2016年劇場で鑑賞していた作品。オランダのコメディ。アキ・カウリスマキの「コントラクト・キラー」を鑑賞して、似たような作品を何処かで観た気がして気になっていた。Filmarksに登録する前の鑑賞作品をなかなか整理出来ないでいる。久しぶりに再鑑賞。
死にたいのに自分で死ぬことが出来ない主人公が、謎の代理店の存在を知り自分を殺して欲しいと頼む。驚いたことに彼は貴族。凄い御屋敷に住み、沢山の使用人を雇い、誰が見ても恵まれている。母1人子1人の彼が母が他界した事で生きている意味を失う。どんなにお金があっても生き甲斐や守りたいものが無ければ、人は生きて行くことに意味を見い出せなくなるのだろう。
天涯孤独になったヤーコブは、以前から考えていた自殺計画を実行しようとする。飛び降りようとやってきた断崖絶壁で、ある光景を目にする。表向きは葬儀屋なのに裏稼業として営む「顧客のあの世への旅立ち」を手助けする代理店の存在。その店を訪ねてヤーコブが選んだのは、いつどの様に旅立つかお任せの「サプライズ」コース。しかし、その代理店の顧客だったアンネという女性と運命的な出会いをしてしまったヤーコブ。解約不可、成功率100%の「サプライズ」から果たして逃げ切れるのか、、カーアクションあり、車上の銃撃戦あり、の奇想天外な逃避行。アンネという女性の素性を知った時、観ている私達も驚きの展開になって行く。
真面目なヤーコブ、魅力的なアンネ。2人の恋を応援したくなるようなサスペンス・ラブコメディ。何度観ても面白い。
