半年にいっぺんぐらいどうにも見てしまいたくなるキム・ギドク作品。これに似た感じを味わうためには昔のATGの寺山修司作品とかになっちゃう。もちろん今こんな作風はいないわけで、その意味で貴重だったんだけど。
いかんせん監督本人がモノホンのこじらせ系だったわけで、過去作品をほじくり返すしかないんだな。園子温のある種の作風が似たような味がすることがあるんだが、こちらはこちらで同じようなやらかしをしてしまったため、いずれにしてもどうにか後継者が出てくるのを待つしかない。
今作もキムギドクのフィルモグラフィーの中では傑作の声が高かった。ようやく配信が始まって嬉しい限り。内容はキムギドクイメージのオンパレードで「考えるな、感じろ」まあ大抵の作品これなんだけど、今作は特に。
メタファーで埋め尽くされてるようなふりをしているが、おそらくこの監督自身何も考えずにノリで作っているのでまさに、
“Don't Think, Feel!”