やや

最強のふたりのややのネタバレレビュー・内容・結末

最強のふたり(2011年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

オープニングの車中にて流れる『September』で、こういう雰囲気の作品なんだなと予感できる。
そして、観終えた後もこの曲がバッチリ合っていたと感じた。

私は昔、障害を持った人達と接する機会がとても多い時期があった。
彼らの障害についてどこまで踏み込んでいいのか、どこまで手助けをすればいいのか常に考えていたのに「あなたが一番わたしを差別しているようで辛い」なんて言われた事を思い出した。
当時はやりきれない思いだったけれど、最強のふたりを観て、そんな難しく考えずただ普通に楽しんで欲しかったのかも、なんて今さらながら思ったり。

とはいえ、ドリスの発言や言動にはなかなかハラハラした。笑
でもそれを見てクックッと笑うフィリップ。
優しくすることが正しいとは限らないのね。

あまり起伏のない話で、良く言えば穏やかでほっこりする。(ご存命の方の実話が基となっているという事で納得。)
悪くいえばそれだけの作品なのだけど、感情が強く揺さぶられないだけで退屈はしなかった。
多少会話が下品ながら、その下品さがまた「フィリップはこういう会話も普通にしたかったのかな」と2人の関係性を表している気もした…かな。笑

期待しすぎて多少肩透かしを食らった感は否めないけれど、良い作品だった。
そのうち、また彼らに会いたくなるような気はしている。
やや

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