浅野公喜

世にも不思議なアメージング・ストーリーの浅野公喜のレビュー・感想・評価

3.7
80年代に放映されていたスティーヴン・スピルバーグ製作総指揮&一部原案担当のオムニバスドラマから3話取り上げまとめた映画版。

第二次世界大戦中胴体着陸せざるを得なくなったが実行すれば仲間が死ぬ・・というスピルバーグ監督の第一話「最後のミッション」は中盤までのリアルな戦闘シーンから急にファンタジックに変わる終盤にかなり違和感有りですがホッとする内容でスピルバーグにとっては「ロジャー・ラビット」の前哨戦的趣を感じるエピソードで若き日のキーファー・サザーランドやケビン・コスナーも主演。

ミイラ役を演じる俳優がホラー映画撮影中、妻が出産すると聞きそのままの姿で病院へ向かったことで騒動に巻き込まれる第二話「パパはミイラ」はフィクションでは襲うはずのミイラが人間達に勘違いされたり本物のミイラに遭遇して怯えるという逆転の発想が面白くオチも秀逸で監督はおそらく一番知名度が低めと思われるウィリアム・ディアながら一番楽しめました(好きな「ティーン・エージェント」の監督でした)。

クリストファー・ロイド演じる意地悪教師を呪おうとするロバート・ゼメキス監督の第三話「真夜中の呪文」は一部ダミーを使ってますがどうやって撮ったのか気になる合成技術が目を惹くエピソードで、同時期の同じオムニバス映画「クリープショー2/怨霊」の「ヒッチハイカー」を思い出すロイドのしつこくクドいキャラがユーモラス。
浅野公喜

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