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ダウンタウンヒーローズのまるまるのレビュー・感想・評価

ダウンタウンヒーローズ(1988年製作の映画)
3.8
卒業シーズンということで
なぜか思い出したこの映画。
アマプラで見かけたのでレンタルしてみた。
1988年。
山田洋次監督。


昭和23年、四国は松山。
6,3,3制の教育制度が始まる前の年。
旧制松山高等学校最後の年の物語。

「もしそのメッチェン(少女:ドイツ語)を
 好きな男が他におったら、
 その男を憎むでしょう。
 つまり、
 愛が、愛する者をして
 他者への憎しみを抱かしむる。
 そういうエゴイスティッシュな愛を
 真実の愛と言えるじゃろか?
 そういう矛盾をどう解決しましたか?」
これを学食のおじさん(渥美清)に聞く若き柳葉敏郎w

山田洋次監督は
ちょうどこの時代を生きた人でして、
映画での当時の学生たちの描写は、
監督の目に映った通りなんじゃないかなぁと。
歌いながら町を闊歩する学生たち。
自主、自由、自治の気風に富んで、
やさしく、気高く、純情で、ストイック。
そしてナリが汚いw
現代のカッコよさとは無縁の彼らですが、
そのカッコ悪さが、カッコいいですw
哀れな女の為にヤクザと渡り合い、
パンパン連れの無礼なアメリカ兵にも、
事情を聴きに来た警察にも、
毅然とした態度を貫く。

女子高からスカウトした演劇部のマドンナ
若き薬師丸ひろ子を囲んで、
歌いながら学校へエスコートする
松高のバンカラ生徒達。
今こんなことしたら警察呼ばれそうですがw
不思議と絵になる昭和初期の学生達。
「信用」と「矜持」があったんだよなぁ。
きっと当時の学生には。

「人を好きになるって恐ろしい事なのね」

演劇に錯綜する生の感情。
中村橋之助、薬師丸ひろ子、柳葉敏郎。

柳葉敏郎の演技が語る語るw
よかったです(^^)/


お気に入りのシーン。
県女の女学生にキャーキャー言われる
松高男子学生達w

あれ?
そう言えば、
「時代」
 作詞作曲:中島みゆき 
 唄:薬師丸ひろ子
は、どこいった?
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