新たなる時代の到来を感じ、その流れに乗ってこれからを生きていこうとする若き甥と、それらの変化を静かに郷愁をもって見守る公爵。
華やかな時代を再現したかのような映像は本当に美しい。名作のもつ重厚感画面全体からが感じられる。
ただ個人的には初老の公爵の苦悩といったものにそれほど興味をそそられなかった。そもそもアランドロンが亡くなったということで、評判の良かったこの作品を見たのだが、アランドロンの役にもそれほど魅力を感じなかった。もちろんカッコよくはあったが。
素晴らしい作品だとは思うが、3時間超の長さのわりにはストーリーの起伏がそれほどなく、個人的にはそれほど面白さを感じられなかった。