方眼

山猫の方眼のレビュー・感想・評価

山猫(1963年製作の映画)
4.1
1963 年”Il gattopardo”、2003年の完全復旧版187分を鑑賞。本当の貴族監督が、イタリア地方貴族の緩やかな没落を描く。1860年イタリア統一前、ガリバルディの赤シャツ隊にアラン・ドロンの甥が参加し、黒眼帯で帰ってくる第1幕。やり手市長の娘CCとの縁談、第2幕。公爵は貴族院への参加を勧められるが、貴族の矜持で断る。その状況下で第3幕の舞踏会。始まりから終わりまで。燕尾服いじり、ワルツ、マズルカ、死の絵画、トイレ、軍人、奥様、ベッドではしゃぐ娘たち(いとこ同士の婚姻?)。山猫はサリーナ公爵家の紋章、奥様はヒステリー、伯爵が売春宿の話をしている時点で聖職者は偉くない、風呂と香水の風習。監督は女性は肉感、男性には美を感じ取っているのか。ザッツ・アメリカンなランカスターももみあげで伯爵を頑張っている。屋敷の徘徊、奥行きを活かした絵作り、狩りなどはルノアール「ゲームの規則」の影響。一方、布のはためき冒頭カーテンはベルトルッチへ。
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