このレビューはネタバレを含みます
★3.4 ドイツがベルリンの壁で東西に分かれていたころの話。
東ベルリンの役人ヴィースラーが、国家反逆罪の恐れがあると、1人の劇作家の家を盗聴することとなる。
国家に長きにわたり仕えてきた、忠実な役人であったヴィースラーが劇作家の日常を盗聴することによって徐々に心が動かされ、彼らをかばい救う行為に出る…のだけれど、いまいちヴィースラーの心がどう動かされその行為に至ったのかが私には読み取れなかった。
今までだってたくさんの人の盗聴をしてきたり、取り調べだってしてきただろうに、なぜ劇作家が彼の心を動かしたのか。
劇作家を救ったことでヴィースラーの人生は闇の時代に突入するのだけれど、その後の劇作家の行為はしゃれているし、とても感動した。直接的にはつながりを持たない劇作家とヴィースラーの心がつながった感じがしてよかった。
それにしても盗聴の記録が閲覧できるってすごいなと。