当時大ヒットした映画だったが、角川映画のコマーシャリズムに少し距離を置いていたので観ることがなかった。今、あらためてみると、角川文庫の小説と、角川が発掘した薬師丸ひろ子さんを売り出すという意図を感じつつ、エンターテイメント性を意識していると思う。
セーラー服と機関銃もそうだが、若干無鉄砲なお嬢さんが、およそ交わることのない世界に入っていくことが、エンターテイメントとなっている。松田優作との共演は、「人間の証明」と「野生の証明」をミックスさせる意図もあったのではないか？
酸いも甘いも知った大人がちょっとおてんばな女子大生に恋愛感情を抱くか？と最後の場面では思ってしまったが、とにかくこの当時の角川ヒロインたちのみずみすしさは今、見ても色褪せない。どこかジブリ作品のヒロイン像と似てる。
