穂苅太郎

ロストパラダイス・イン・トーキョーの穂苅太郎のネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

終盤惜しい感じはするも、才能があふれ出る傑作。
白石和彌作品の常として、メインキャストに腕っぷしの強い配役で芝居をリアルにして、脇に化け物級のゆがんだキャラを置く。「虎狼の血」の役所広司ですら野獣の皮かぶりとして描いていたわけで。
今作もメインの三人の芝居で引っ張り、ドキュメンタリー監督、被害者家族の奥田瑛二と怪物の脇がいい味。
天使キャラのヒロインが魅力的。
人権無視の拘束や、レスパイトケア、スティグマ、性問題など、障碍者問題をリアルに網羅しているのも真面目に描いていると思う。
終盤惜しい。特に浜辺のシーケンス。演出演技ともにわずかに届かなかった。これがしっかり構築されていれば大傑作だったと思う。
穂苅太郎

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