重度知的障害の兄・実生と共に住んでいる、ブラック企業に勤める幹生。そしてデリヘル嬢のマリン(ファラ)との奇妙な生活が始まる。
重くなりそうな題材だけど、金銭的な問題や生死に関わるストーリーは展開されない。実生がどうすれば自由に暮らしていけるのかという物語が描写されるが、答えはあえてぼかされている。この映画に出てくる自由とは"押込める"ことであり、あまりにも哀しい。でも、最後は少し晴れやか。
前半は障害者の性というテーマに挑戦していたのに、いつの間にかフェードアウトしてしまうのは残念。
軽度だと社会の中で普通に働いている人もたくさんいるので、そこに焦点を当てた映画も観てみたいと思った。