いはん

恋愛適齢期のいはんのレビュー・感想・評価

恋愛適齢期(2003年製作の映画)
4.0
Something’s gotta give.

エリカが娘に伝えたことが全て。
確かに私たちは、自分を傷付けずに生きていける。でも、うまくいかなくても愛から逃げちゃダメ。傷ついても、逃げてはダメ。それが経験すべき人生なんだから。全てを投じろというわけではない。どれだけ愛していようが私たちは他人と全てを共有できない。でも、その空間が私たちをより近しくしたりもする。


ただ、どうでしょう。
果たしてこれがハッピーエンドだったのか。
悔いのない人生なんて存在しないのであれば、私はジャックニコルソンが寂しい夜を彷徨い、いつかまた本当に愛すべき人と出会うのが良かったのではないかと思う。だって彼は愛することを学んだのだから。もちろんこのハッピーエンドは素敵なものであったがその一方でこれを傑作から少し遠ざけたのかもと思ってしまった。


話が少しそれますが、私はウディアレン映画に出る女性でダイアンキートンが最も好きでした。知的で、ユーモアに溢れそれでいて純粋さも失っていない。同じような役であってもどの女優さんよりも素敵で私は本当に大好きです。もちろんこの映画でも素敵でした。久しぶりにウディアレンのアニーホールかマンハッタンでも見ようかなという気になりました。
いはん

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