“Trees in the city, and garbage in the forest. What’s the big difference, you know.”
観ている間に好きの気持ちと悲しみが共にが増幅されていく。カートがピンクの短パンに着替えた瞬間から、一気に物語が加速するように感じたが、杞憂だった。物語は相変わらずゆっくりと、暖かさと気まずさを兼ね合わせて進み続けた。そして小さな違和感はどんどん積み重なっていくが、最後まで違和感の正体を明らかにする事はなかった。
"Sorrow is nothing but worn-out joy"
二人の、私たちの、世間一般的な友情を指しているのか。はたまた、人生そのものを暗示しているのか。二人の関係を保つものはold joyしかないのか、それともold joyこそが関係を保つキーなのか。何を主語にするかで考え方が変わるように、どんな視点で映画を観るかで、得られる糧も変わってくるのだろう。そんな映画を作れるかどうかこそが、監督の力量なんですよね。
