このレビューはネタバレを含みます
絶妙にリアルで生々しい。
親戚が集まるとこういう雰囲気になるよねっていう経験が思いだされる。
たのしい面とチクチク刺さる言動の数々。
ゆかりさん、嫌な思いしてもちゃんと笑顔で大人な対応できて偉いなぁ。
樹木希林演じる母親がいちばんこわかった。
旦那との会話はすべて否定するだけ、不倫相手との思い出となる歌を食事中に流したり、いないところではゆかりさんのこと色々言って、ゆかりさんも言っていたけれど王子やくん付をやめないし、パジャマは自分の息子だけにしか用意しない。
だいぶ意地悪にもみえたけれど、そうなったのもこどもを失ったからなのだろうか。
こっちはいつまでもつらいんだから1日くらい思い出してつらい思いしてもらわなくちゃっていうのは、ほんと当事者にしかわからない心境だなと。あのときの樹木希林すごかった。
あんまりすきじゃなかった父親の老いをかんじたり、一緒にサッカー行こうというシーンよかったなぁ。
子役の子たちの演技が自然なのも。
なにか特別なことがあるわけじゃない。
何気ない日々の一コマを描いただけなのになぜか映画になる。それが是枝裕和作品なのだろう。