三四郎

あの橋の畔で 第3部の三四郎のレビュー・感想・評価

あの橋の畔で 第3部(1963年製作の映画)
3.0
この映画、第1部から第4部(完結篇)まである超大作だが…、当時、一体どのくらいお客さんが入ったのだろうか…。本当に失礼な話だが、主演が桑野みゆきと園井啓介で、その他のキャストも左幸子などの微妙な面々で、到底ヒットしたとは思えない。松竹が『愛染かつら』や『君の名は』のような大ヒットを狙って意気込んで作った作品とも全く思えない。
『愛染かつら』の野村浩将監督の息子・野村芳太郎が監督しているのは別の意味で興味深いが…。
桑野みゆきに言い寄る新聞記者も、もっと他に誰か別の俳優がいただろう!と言いたくなる。海外ロケもカンボジア…という微妙な感じ。4部作の超大作だけれどお金はかけたくないというのがわかるような、そんな哀しい作品だ。
偶然、第3部のDVDだけ手元にあり、高峰三枝子目当てで観たわけだが、これを機に、第1部、第2部、完結篇を見ようという気にはならなかった。当時、45歳の高峰三枝子は、おばさんにはなったが、普通に綺麗だった。相変わらずのドライな台詞回し笑


平成生まれの目から見ると、桑野みゆきに全く魅力を感じず、可愛いとも思わないが、以前、帰省した際に、祖父と旧い映画の話になり、その時、「若い頃は、桑野みゆきが好きだったんじゃ!」と言われ、飲んでたお茶を吹き出しそうになった。そんでもって、桑野みゆきが好きだったから長女に「みゆき」と名付けたと言われてまた驚いた。ハリウッド映画好きで、エリザベス・テイラーが好きだったのは知っていたが、邦画ではまさかの桑野みゆき…。当時、彼女が人気だったと何かで読んだことがあり、作り話だと思っていたが…、本当だったのだとリアルに感じた。
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