べーやん

あの日の指輪を待つきみへのべーやんのレビュー・感想・評価

あの日の指輪を待つきみへ(2007年製作の映画)
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戦時中と戦後を紡ぐ、時代を越えた物語。50年にも及ぶ愛と友情。
なんといってもキャストが最高。
40年代のレトロな雰囲気、音楽、ファッション、全てが可愛かった。
90年代を演じるシャーリー・マクレーンとクリストファー・プラマーの演技はずっと観ていたいと思う程。わたしのお気に入りの作品“トレヴィの泉で…”の2人なので余計に熱中してしまいました。

場所も時代も変わるシーンに、最初はすぐ頭が追い付かず…。でも、絡まった糸がほどけた瞬間、「うわぁ…」と声が出た。ずっしり切ない重いテーマにしんどくなったし、壁を覆い隠すシーンも、再びエセルが涙を流すシーンも、涙が溢れる。

エセルのように誰かを永遠に心の底から愛したことがないから、薄情に思える言動が最初は理解できなかった。果たされた約束も、それぞれ何年もの間苦しみ続けたことも、全て戦争の代償。誰の立場になっても幸せじゃなくて、痛くて辛くて切ない物語でした。