らいち

時計じかけのオレンジのらいちのレビュー・感想・評価

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)
3.8
キューブリック作品。ずーーっと見てみたくてようやく視聴できた。
序盤の現代アートが完全左右対称に並んでいる場面から世界観に引き込まれてしまった。マルコムマクダウェル演じるアレックスの邪悪さたるよ。「本当にいてもおかしくない」って感じの悪役でどこまでも救いのない人物。
破壊衝動というか、生来の悪意というか、とにかく楽しそうに破壊して罪の意識をかけらも感じていなさそう。イギリスで26年間上映禁止だったこともうなずけますね。
人間の反射を利用し罪と苦痛を条件づける「ルドヴィコ療法」、目的刑の過程をすっとばして目的だけ純粋に追及したやっばい治療法(?)。面白かった。自由意志の上にない善に対する作品、ソフトな管理社会を表すとして伊藤計劃のharmonyを思い出した
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