オードリー・ヘプバーン出演作品、初鑑賞。
「ローマの休日」や「ティファニーで朝食を」のビジュアルを見て美しく上品なお姫様のイメージが強かったため、乱暴な言葉遣いでギャーギャーとわめきたてる姿にそんな演技もできる人だったのかとびっくり。
しかし、みすぼらしく下品で教養のない花売りの少女から気品溢れる美しい女性へと成長したイライザを見ると、これはオードリーにしか表現できない役ではないかと感じた。
約3時間もの大作で個人的には少し長く感じてしまったが、衣装やセットの美しさ、登場人物たちが各々の心情を表現する歌の数々には心が踊った。
また、ジャンルとしてはロマンティックコメディに分類されているが、それだけでなく当時のイギリスの階級社会であったり男女の格差、人間の繊細な心の機微についても感じ取ることができるため、見方によってはとても深い映画だと思う。