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市民ケーンのchikudamaxのレビュー・感想・評価

市民ケーン(1941年製作の映画)
4.4
人の孤独というものは計り知れない、それが富豪であれ貧しい独居老人であれその心の奥底を覗き知る事はできない。オーソン・ウェルズ扮するケーンの生い立ちからもその根底にあるのは、愛情の欠けた幼少期にあるのかも知れない。親に捨てられて銀行家に育てられるも、その反骨精神が彼を大きく成長させた。若き日のケーンはパワフルで人望熱く魅力的で観ている観客にもパワーが伝わるようなオーソン・ウェルズの演出が素晴らしい。モノクロ時代にあって、光と影をうまく使い、スケールの大きな美術セットと芸術的な映像も見どころだ。
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