KANA

宇宙人ポールのKANAのレビュー・感想・評価

宇宙人ポール(2011年製作の映画)
3.7

マニアックなネタを詰め込んだSFコメディ。

イギリス人のSFオタク2人組がアメリカでUFO関連の名所巡りをしている途中、政府機関から逃げ出してきたエイリアンと遭遇する。

なんてったって宇宙人ポールのミステリアスさゼロのキャラクターが最高!
どこにでもいるような、下品で捻くれたオジサン。
愛すべきジャック・ニコルソンがエイリアン化したらこんな感じかな?笑

いつしかキャンピングカーでポールを逃す旅となり、彼の下ネタ連発やブラックユーモアに2人が引き気味になりながらも、深まる友情にホッコリ。
もはや地球人×エイリアンというより、イギリス人オタク×アメリカ人ジャンキーの異文化交流みたいな。
ポールに振り回されるサイモン・ペッグとニック・フロストの陰キャぶりが愛くるしい。

いろんな映画へのオマージュ満載な中、際立ったのは『E.T.』と『未知との遭遇』。
ある形でスピルバーグが出演したシーンのユーモアが好き。
本当にああやって『E.T.』ができたんだったらあんなポールでもロマンがあるってもんで。

擦れてて小憎たらしさすら漂うポールだけど、ポイント突いて"人情"示してくるからたまらない。
あれだけふざけといてラストの粋な計らいといい、ホロリ。
私はタラが羨ましかったりする。
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