とぅん

PASSIONのとぅんのネタバレレビュー・内容・結末

PASSION(2008年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

男女5人の人間模様を描く濱口監督作。
これで卒業制作というのには驚愕する他ないのだけど、やっぱり早い段階から面白い作品を作っていたんだなぁと思い知らされた。

最近観た濱口監督作の中では、ハッピーアワーも繋がりのあった人々の関係が崩れていくのを描いていたけど、こちらはあまり色んな場面に散らさずに2時間にまとまっている分引き込まれたし、一番好きかもしれない。

5人が入れ替わっていく会話劇なのだけど、その中に差し込まれる暴力について考える教師と生徒のシーンや、男女3人による本音ゲームのシーンがとても印象的で、
とりわけ後者の登場人物のはらわたがどんどん露わになっていって、思わぬ着地を見せるところは、この作品のハイライトだと思える強烈な出来だった。

そういえば、監督の直近作の「偶然と想像」では、劇中のトモヤが揺れ動いていた2人の女性を演じていたお二方が出ていたのだなと、他の方のレビューを見て気付いた。
これを踏まえて、また「偶然と想像」観てみたいな。
とぅん

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