MorinoAndo

スタンド・バイ・ミーのMorinoAndoのネタバレレビュー・内容・結末

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

4人の少年の1人、バーンの兄が話した死体の噂を嗅ぎつけて、それを仲間に伝え、冒険が始まっていく12歳の少年たちの一夏の思い出の物語。

4人の性格はそれぞれ違い、賢く冷静なゴーディ、そしてゴーディと共に仲間を引っ張る、独特なセンスの言い回しで場をまとめ、4人の密かな原動力で居てくれるクリス、そして少しお茶目でまだあどけないバーンに、その良き話し相手で居るテディ。

ゴーディとクリスは冒険中は考えもしっかりしていて子供とは思えない行動力であったり判断があったりする中で、ゲームやキャンプ中のバーンやテディのまだ子供らしい発言などが良きスパイスとして加わってそれが4人の中で調和していました。

映画を見ている中でどんどん、この4人はこのメンバーだから4人で過ごせるんだという実感や、男の子ながらにちょっかいを掛け合う姿や互いに意見をぶつけ合い時に戯れ合う姿に、その頃にしか出来ない男の友情を知れました。なんとなく4人は神からきっかけを与えられた絶妙なバランスを持ったグループのように思えました。

この映画は大人になったゴーディの語り口で進められていきます。最後にパソコンでタイピングしながらこの映画のクライマックスを迎えますがその時に、この映画の伝えたいことが分かりました。

小さい頃からの親友や学生時代の友達が何故こんなにも特別に思えるのかが知れた気がします。

個人的に線路を歩いてる最中のゴーディのナレーションの「バーンは、単に立入禁止のくず鉄置き場とか、家族にウソをついたこととか、線路に沿ってハーロウに歩いて行くことについて行っていたのではなかった。今だから分かるが、あの頃分かっていたこと以上のものがそこにはあった。すべてがそこにはあった。自分たちが何者で、どこに向かおうととするのか、はっきり分かっていた。それはすばらしいことだった。」という語りが、心に残っています。

80年代のアメリカの映画でファッション性も高く、大人ながらに心が洗われる内容でした。良かったです。
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