偶然、行方不明者の死体の在処を知った少年4人組は、死体をひと目見よう(そして発見を自分たちの手柄にしよう)と、家族に内緒で線路伝いに小さな旅に出る。邪魔の入らない非日常のなかで、4人は自分たちが普段抱える葛藤と意図せず向き合うことになる。二度と戻らないあの夏、少年たちは何を見て、何を得たのか──?
優秀な兄を亡くしたばかりで家に居場所のないゴーディ。
ガキ大将のような存在だが社会的信用のない家庭で見下されているクリス。
ノルマンディー上陸作戦で従軍して精神を病んでしまった父を持つミリオタのテディ。
鈍臭くうっかり者だがどこか憎めないバーン。
個性的な4人の少年が葛藤し、悩み、迷う様子が心に刺さる。少しずつ見えてくる彼らの本音に、否応なく五感を傾けてしまう。
バカをやって、他愛ないことで笑って、泣いて、喧嘩して。大人になるとどうしてあんなことをしたのかわからないような夏の記憶。
彼らの幸せを願ってやまない。
総評:借りて観ても損はない。
以下ネタバレあり。
ゴーディとクリスの友情が特に好き。きっと互いがいなかったらあんな風に前を向いていけなかったんじゃないか。給食費を盗んだことをゴーディが知らなかったのは、ゴーディにどう思われるのか怖かったんだろうか。でもきっと先生のスカートの話はゴーディにしか聞かせていない、ゴーディにだけは理解していてほしかったんだろう。クリスが本当にいいやつなだけにラストが辛い。
見張りのシーンではテディに45口径持たせるとか正気か!?ってなったけどむしろそのあとのバーンのほうがうかつに撃ちそうで怖かったw
ちなみに出発前にゴーディが撃っちゃったやつは、クリスがマガジンからは弾を抜いたけど本体に1発装填されているのを知らなかったとかなんだろうね。
あとヒルは無理にはがすと出血がひどくなるから火を近づけるとかで自分から離させるのがいいと何かで見た憶えがある。それでも股間に火を近づけるのは怖すぎると思うがw
ブラワーの死体を探して、「死」というものに不可抗力ではなく意図して近づいて、死体を見つけて、ようやくゴーディは兄の死と向き合って、乗り越えられたのだろうか。そばにいてくれるクリスも優しかった。しかし出発前に絡んできた不良、形見なんだから帽子は返してほしいね。
あの12歳の時のような友達はもう二度とできない。もう二度と……
I never had any friends later on like the ones I had when I was twelve. Jesus, does anyone..