瀬口航平

奇跡の瀬口航平のネタバレレビュー・内容・結末

奇跡(1954年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

奥さんが死にかけているシーンで、ヨハンネスと子供が会話をするところからすごく興味深く観ていた。

回転させながら撮るのいいな。物語がどちらに転ぶかわからないシーンでやられると、とてもドキドキする。

何となく最後は読めてたけど、それでも面白かった。
本当のイエス・キリストは、多分こんなに精神異常者みたいなふるまいはしてなかったろうな。じゃなきゃ、あんなに信者はできていなかったろう。

再登場してからのヨハンネスの振る舞いが素晴らしかった。不思議な空気感で、本当に何かが起こることを確信しているようだった。

そして、人は、絶対にあり得ないことが起きた時、こんな感じになるんだな、と思った。ある意味ファンタジーなんだけど、限りなく本物に近いリアクション。
映画的に変に盛り上げたりしなかったからよかった。
あと、細かいけど、ヨハンネスが再登場して奥さんを蘇らせようとしてるとき、神への信仰のある牧師さんが、頭がおかしいって言いながらヨハンネスを止めようとするのを、何かすごいことを目撃しているかのような表情をした、科学しか信じないお医者さんのほうが止めるのをやめさせる、っていう一瞬の描写がよかった。
瀬口航平

瀬口航平