このレビューはネタバレを含みます
デヴィット・リンチ監督の名前はよく聞いていたのと、題材がノートルダムの鐘やオペラ座の怪人に通じる点、アンソニーホプキンスというところで、TSUTAYAで衝動借りした作品です。
期待以上に傑作。
見ていて色々と考えさせられましたし、ジョンが幸せな思いをしていると、次はどんな不幸が……と不安にさせられる映画でした。
最後は最大の夢?彼の本当の願いを叶えることが出来て良かったねと。
彼の本当の意味での救いに向けて、周りの人達が尽くすのも良かった。
場合によっては偽善だととらえられてしまうのかもしれませんが……私はああいう同じ人間として幸せを、分かちあう、というのはすごく大事なことだなと思います。
大聖堂を作る姿はノートルダムのカジモドを見ているようで。
女性に優しくされて泣いてしまう彼を見ているとオペラ座のファントムも思い出すようで。
酷いことをされた後になにかやらかしてしまうのでは……悪の道に走ってしまうのでは……と不安にかられましたが、彼はどこまでも純粋で優しい人間だった……そこがある意味今まで見てきた奇形の人の話になかった展開だなと思いました。
ラストが2001年宇宙の旅を彷彿とさせる少し怖い表現。
これがよく言うリンチ節なのだろうか……。
アンソニーホプキンスも若くてすごくかっこいい。ジョンの姿を初めて見た時の涙のお芝居は圧巻。引き込まれました。
本当に色々と考えさせられる映画でした。
万人に進めやすいという感じでは無いですが、映画を見て少しでも何かを得たいと思うタイプの方なら必見の映画かと。