daiyuuki

ルールズ・オブ・アトラクションのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.0
アメリカ北東部のニューイングランド。アメリカで一番学費が高いと言われているカムデン大学に通うローレン(シャニン・ソサモン)は、ある朝教室の前で名うての女っ垂らしショーン(ジェームズ・ヴァン・ダー・ピーク)と出会い、お互いに運命的な何かを感じる。それでもローレンはヨーロッパ旅行中のヴィクター(キップ・バルデュー)に恋心を寄せていたが、ショーンはローレンに本気で恋をする。一方、ローレンの元恋人でバイセクシュアルのポール(イアン・サマーホルダー)はショーンに思いを寄せていた。やがて男女の恋の方位図が狂っていき、彼らに皮肉な恋の結末が訪れる。
ブレット・イーストン・エリスの青春小説を、ロジャー・エイヴァリーが映画化。
普通の青春映画は、若気の至り故のイタさやもどかしさを描いた上で若者に対する救いがあるのが定番だが、この映画はそうではない。
運命を感じた相手とはすれ違い結ばれず、付き合っていると思っていた相手とは気持ちが通い合わず、初体験は無惨に終わる。無惨な気持ちを抱えながら、それでも明日は続いていく。
酒、ドラッグ、セックス、ゲロや鼻血にまみれたイタくてままならない青春模様を、イカレたパーティーやセックス、ショーンがヴィクターに頼まれたドラッグの取引を密売人のルパードとしようとした顛末、ショーンに紫のラブレターを送り続けた女の子の結末、ヴィクターのイカレたヨーロッパ旅行の顛末を絡めて、フィルムの逆回しや視点の違いをスプリットスクリーンで描いたり時系列をシャッフルするなどの実験的な手法で描いていて、マーシャルアーツのマニアの売人ルパードや酒やドラッグやりまくりなリチャードなどのイカレたキャラクターも面白いほろ苦い青春映画。
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