ウルフガー

パンズ・ラビリンスのウルフガーのレビュー・感想・評価

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)
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衛星チャンネルで放送されたものを視聴。こう言っては何だけど面白かった。スペイン内戦を舞台に辛い境遇の女の子が幻想の世界をさまよう映画、みたいなあらすじは聞いてたけど現実と幻想の世界を行き来するのかと思ったら、現実しかなかった。妄想に逃避してるのねという感じが強すぎて前半は観ていて辛かった。

この現実部分が面白い。大尉のキャラが強烈で、反乱軍のスパイがいたりしてというサスペンスがちゃんと作られているので、こっちがこんなに面白くていいのかという感じ。中盤に幻想的な冒険もあるんだけどイマイチ盛り上がらなくて、どうなのこれと思った。しかしラストにはやられましたね。

現実的な話としても幻想譚としても成立している。途中まではデルトロの映画にたまに思うことだけどちょっと表現とか抑制しすぎじゃないかという感じがしたんだけど、必要な抑制だった。完成度の高い映画でした。
ウルフガー

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