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ミーシャ/ホロコーストと白い狼のmhのレビュー・感想・評価

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ベルギー・ブリュッセルに住んでいたユダヤ人少女が、終戦までヨーロッパ(の主に森)をさまよった話。
DVDタイトルは「狼少女ミーシャ ―虐殺の戦場、3000マイル―」だった。見つからなかったわけだね。
ミッドポイントまでは「アンネの日記」よろしく知り合いの家に隠れ住んだ話。
中盤以降になって森に入る。その中に狼少女のくだりも含まれているけど、そこまで大きなウェイトは占めてない。
ユダヤ人の子どもが独力で逃げのびる話は、「ヨーロッパ・ヨーロッパ 〜僕を愛したふたつの国〜(1990)」をはじめ「マイ・リトル・ガーデン(1997)」「ふたつの名前を持つ少年(2013)」「少女ファニーと運命の旅(2016)」などなど、枚挙にいとまなくなおかつ最近になっても作られてて、そのほとんどが面白い。
いっぽうのこちら、ゲテモノ食いや狼少女など、面白いは面白いんだけど、芯を食ってないというか違和感がぬぐえない。
それはググって判明。なんでも映画が完成したあとで、原作者が自伝ではなかったことをカミングアウトしたとのことで、ああ、だったらよくわかるわとなった。
「ジュリア(1977)」と同じく、自伝風のエンタメストーリーなのだった。
体験談ならすごいけど、エンタメだったら話が違う。リアリティをもっとドーピングしてくれなきゃと思う。
ただ、主人公の少女がかわいいので、全部許せる。
殺人やレイプなど、嫌なプロットがないのもよかった。
ベルギーが舞台のホロコーストものという点もありがたい。ただまあ、基本ウソ話だから、どっからどこまで信じていいのかわからんのだよな。
面白かった。
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