8人のエジプト警察音楽隊が、異国のイスラエルの地で思いがけず遭遇した現地の方のお宅での一晩の宿借り。
国や言葉が違う人たちが居ても、現地の日常の生活様式は特段変わることはない。
日常と違うのは異国の人からの異質感とそこに何らかの刺激を期待する心情。
全体的に特に大きな転換はなく、ゆったりと時が流れる。
1人の魅惑的な女店主を巡り3年前に妻を亡くした初老の隊長が示した遠慮深さと、対照的に彼女と刹那のひと時を本能のままに過ごした若者の対応の違いが興味深かった。
明くる日もそれぞれの日常は訪れるが、それでもこの異質な人たちと過ごした一晩はきっと特別な思いとなって彼らの記憶に留まるのだろう。