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月曜日のユカのtackyのレビュー・感想・評価

月曜日のユカ(1964年製作の映画)
3.5
日本一スタイリッシュな監督、中平康の代表作で、今日カルト的な評価がされている作品。

男を喜ばせる〔悦ばせる?〕事だけを生甲斐にし、敬虔なカソリックのクリスチャンだと言う難しい役を、ぽぽ軽く乾いた演技で魅せた加賀まり子の演技力と、その肢体が素晴らしい。
しかし、個人的にはこういう女性を主人公にする物語自体が、興味が湧かなかった。つまり、ユカを魅力的だと思わなかった。

むしろストーリーよりも、
ワンショットの中で時間を飛ばすカットの多用や、遠景から主人公の直線行動を観せる俯瞰ショットなど、
いつもの中平監督の映像技術を、堪能することができた。
やはり、映像センスは抜群の監督である。

しかし、ラストシーンといい、アントニオーニにも通じる、何か心に残る不思議な魅力を持つ作品である。
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