ちろる

月曜日のユカのちろるのレビュー・感想・評価

月曜日のユカ(1964年製作の映画)
3.8
ずっと気になっていた映画。
さすが日本のブリジットバルドーと呼ばれるだけある。
しっかりと、海外の女優に引けを取らない日本人女性ならではの
「ファムファタール」を演じている。

誰とでも寝る。
でもキスはしない。
教会に通う。

彼女はとても身持ちがゆるいけれど、なぜか嫌な感じがしない。

それはきっと彼女の行為に計算がないから。

彼女は純粋にただ男の人を喜ばせたくて、笑顔が見たくて
お人形のような愛くるしい顔で微笑み、身体を与える。

人はそんな彼女を頭の弱い子と感じるかもしれない。
そして実際そんな彼女から去っていく男たちも居た。

彼女の行為は愚かで決して正しくはないけれど。
そして彼女はきっとそのことを知っているけれど・・・。

男の人を喜ばすことが大好きで、そのためにじぶんの愛くるしい若い顔や身体が必要で奔放に生き過ぎて
そのことがたったひとつの大切なものを知らない間に傷つけることを知らないままにいて。
生まれて初めてキスをしたときにそのことを知るけれどもう遅い・・。
なんだか切なくて哀しい女の子だ。

おしゃれでキッチュだけど切ない物語でした。
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