奇才天才変態ヨルゴス・ランティモス監督作品
「聖なる鹿殺し」を始発駅とし、「哀れなるものたち」「女王陛下のお気に入り」、「ロブスター」をこの1か月間で鑑賞
最後にこの問題作「籠の中の乙女」でヨルゴス・ランティモス監督の作品の終点に辿り着いた🚃
(注:アマプラ、映画館で鑑賞できる作品のみ)
子ども(といっても恐らく20代)3人は外の世界と遮断され、敷地内のみでの監禁生活。
母親もまた家の中だけで生活。
父親は恐らく工場経営の裕福な家庭。
いろんな衝撃のシーンがあり、全てが異常で狂った家庭。
外の世界を知らずに無菌状態で成長するとどうなるかという点ではとても興味深く観れた。
様々な人達と関わりを持ち、たくさんの経験を積み、外的刺激を受けて自由に生きるって事がいかに人格形成に必要かと当たり前の感想を抱いた。
この作品は異常に見えるが、実はヨルゴス監督の作品の中で1番ストレートで分かりやすいと思えた。
思いの外、鑑賞後は冷静な気持ちでそんな自分に1番びっくり。
この1か月で変態映画をいくつも観てきた賜物といえよう。
私はこの1か月で変態耐性というものを完全に身につけたのだ🤩
ちょっと前に『ミッドサマー』を観たというのも大きいかも。
閉鎖された空間。そこで与えられた環境が信じるもの全ての世界。
「聖なる鹿殺し」や「ロブスター」の方が私の頭の中は❓が駆け巡った。
「籠の中の乙女」はちゃんと理由があるので分かりやすい。
子ども達がとる異常行動は全て両親からの狂った愛情が元凶。
その両親がなぜ狂っているかの理由が明かされないのがヨルゴス監督らしいのだが。
分かりやすいと思ったものの、私が分かるような単純なメッセージをヨルゴス監督が込めるものかは甚だ疑問。
もっと奥深くに何かが隠されているのではないか?と勘繰ってしまう🤔
メッセージは感じるもののやはり変態だな
⚠️猫虐待シーンがあるので注意が必要
ぼかしがあったので私は観れましたが😰
お願いだから猫を悪者にしないで💧
少しネタバレです↓
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子ども達に外の情報を知らせないようにテレビも観せず電話も隠して家族以外との人との関わりもほぼ持たせていない。
どう見ても立派な大人の見た目に反して3人の子ども達は幼い。兄弟喧嘩の様子などは小学生くらいの子のよう。
息子の性処理の相手として雇われた女性。
外の世界を知る唯一の手掛かりだったのだが・・・。
父よ、それは明らかに犯罪です💧
子ども達は本当に名前すら付けられていないのかは謎だが名前で呼ばれることはない。
長女が自分を「ブルース」と呼ぶようにと妹に言って、ブルースと呼ばれたら振り返るを繰り返すというシーンは笑ってしまった🤭
後半部分の母親が用意した息子の性処理の相手。そこが最大の嫌悪感。
またラスト近くの奇妙なダンスのシーンは、小さな子ってああいうめちゃくちゃな踊りをするよなぁと子どもっぽさをよく表していると感心した。
それを笑いもせず褒めもせず冷めた目で観る両親😑
一生懸命犬になりきる兄弟。姉妹。
お母さん、あなたもですか💧
最後、彼女はこれからどうなるのか
きっと内側から開ける方法なんて分からないだろう
開いた時はきっと父が開けた時
やっぱり逆戻りしかないかな