このレビューはネタバレを含みます
異星人を自称する男の話。
映画の前半は、主人公プロートの紹介やプロートが精神病患者を救っていく姿が描かれます。
プロートのミステリアスなキャラクターには惹かれるものがあったし、彼が不思議な能力で患者を救う展開にもワクワクさせられました。
ところが後半になると、催眠療法によって彼の中に人間の記憶がある事が明らかになると。
妻子を殺されて自殺した男が生み出した別人格=プロートという説は意外性があって面白いものの、彼がただの人間だったというオチは少し寂しい気もしたんですよね。
なので、最終的に彼が異星人か人間だったのかボヤかす様なオチになっていて良かったし、彼の正体は観客がそれぞれに考えて決めれば良いのでしょう。
個人的には、プロートは異星人であり、自殺した男の体を借りて行動していたが、最後は体から抜けて故郷に帰ったのかな…と思いました。
SFとミステリーを組み合わせた、なかなか珍しいタイプの話ではありますが、そんなに重たさは感じないし、最後はハートウォーミングな気持ちにさせてくれるしで、意外と万人向けな作品なんじゃないかな。
そもそも、タイトルからして内容が想像し難い作品ですけど、個人的にはオススメ出来る一作です。